2019年5月10日放送の「チコちゃんに叱られる!」では「おにぎりが三角なのはなぜ?」の疑問が解決されます。
身近な食べ物のおにぎりですが、確かに三角だったり、俵型だったりしますね。
でも、「なぜ三角?」なんて考えたことなかったですね。
食べやすいから?という理由でしょうか。
これからご紹介していきます。
目次
おにぎりが三角なのはなぜ?
その答えは・・・
神様が宿りやすいから
教えてくださる先生は
食文化史研究家の永山久夫先生です。
日本最古のおにぎり
おにぎりの歴史は古く、1987年(昭和62年)に石川県の杉谷チャノバタケ遺跡より弥生時代中期のおにぎりが発見されました。
今日初めて知ったのですが、おにぎりって弥生時代から三角形なんですね。
三国志の時代の餃子の化石とか、5千年前のラーメンの化石とか、そういう面白さあります【笑】
日本最古「おにぎりの化石」 https://t.co/mK3A2gC7ja #おにぎり協会— 葉山葵 (@hawasabi346) May 10, 2019
約2000年前の日本最古のおにぎりは、現在のおにぎりより鋭い三角形をしています。
なぜ鋭い三角形なのか
先生:「先端をとがらせて三角形にしたのは、おにぎりが神様へのお供え物だったからです」
まだ薬のない時代でしたから、人々はおにぎりなどの食べ物を神に供え、それを口にすることで神の力を宿し健康を保とうとしていました。
しかし、なぜ鋭い三角形にする必要があったのか・・・。
先生:「古代、神は雲の上にいて高いところに宿る、と考えられていました。しかし、ビルなどない時代ですから、高いところというのは山だったんですね。
つまり、おにぎりを三角形にしていたのは神が宿るとされる山の形をまねしたからなんですね。」
この習慣は現代にも受け継がれ、仏壇に供えるご飯やお正月の鏡餅なども山の形をイメージしていると言われています。
神様にお供えするおにぎりだけが三角形だった
先生:「実は三角形だったのは神様にお供えする為のおにぎりだけで、人々が日常的に食べていたのはより簡単に作れる丸いものが多かったんですね。」
実際に、平安時代の書物である「源氏物語」の一説には「屯食(とんじき)」という現在のおにぎりを指す言葉が出てきます。
この屯食(とんじき)は三角ではなく「丸い卵型」をしており、主に貴族の召し使いなどが食べていました。
神様は三角、一般の人達は丸という意識があったと思うんですね。」
次第に形に対するこだわりも変化
限られた人々しか自由に食べられなかったお米ですが、江戸時代には庶民も食べられるようになりました。
先生:「次第に形に対するこだわりも薄れていきました。そして三角おにぎりも日常的に食べるようになっていったというわけです。」
こうして、おにぎりの形は特に決まりが無くなっていきます。
なぜ現代では三角が主流になったのか
先生:「背景にはコンビニの存在が大きかったと思うんですよ。
コンビニが三角形のおにぎりを販売するようになったことで、全国的に一斉におにぎりが三角形になってしまったんですね。
コンビニが三角形を選んだ理由
先生:「コンビニが三角をメインに選んだ理由として考えられるのは、運搬や陳列の際に三角の方が安定するからなんです。
丸だと、どうしても転がっちゃいますからね。」
先生:「これが本当の”おむすびコロリン”・・・なんちゃって!アハハハ!(笑)」
こうして、コンビニの普及に伴いおにぎりも三角が主流になっていきました。
永山先生の子供の頃のおにぎりとは
先生の子供時代にはコンビニが無かったので、おにぎりというのはお母さまが握られるおにぎりです。
先生:「丸くて、真ん中にくぼみがあって、そこに焼き味噌を乗っけてくれるんです。
学校から帰ると、裏の畑から飛んできて、握りたてを食べさせてくれたんです。
母親のしわだらけの手で握られたおにぎりは、温かみがあって深いうまみがあったんですよ(しみじみ)」
まとめ
おにぎりの形が三角形なのは、神様が宿りやすいからなんですね。
日本古来のおにぎりが鋭い三角形だったり、仏壇にお供えするご飯や鏡餅に至るまで神様が宿る山をイメージしたものだと知りませんでした。
よくある西日本と東日本の違いなのかな、位の感覚でしたがそんなに深い意味合いがあったとは・・・私もチコちゃんに叱られる?!
コンビニのおにぎりは定番のものから新しい具材のものまで豊富ですよね。
これからまたどんな具材が出るのか楽しみですね。
神様も新しい具材のおにぎりを楽しみにしてらっしゃるでしょうか?